就職斡旋会社から財経部(現在の財務主計部)にて1名募集のお知らせがあり、リクルーターから勧められたのがキッカケです。
面接では「お酒は飲めますか」等、商社らしい質問や、大学での勉強の話等、雑談が中心で、素の自分を評価して頂き、ご縁あって内定を頂きました。
入社に関しては少々迷いましたが、 誰と働くかが重要だと考え、一番、社員の方が好印象だった兼松KGKにお世話になることにしました。
現在、財務主計部経理課に所属しています。
入社後5年間、財務主計部財務課を経て経理課へ異動となり、現在に至ります。
財務課では出納業務全般と、資金繰り業務、外為業務を担当し、現在の経理課では、日々の経理業務全般と、決算期には連結決算を担当しています。
財務課でL/C決済という外為業務を担当していた時に、印象的な出来事がありました。
L/C(信用状)決済とは、海外との輸出入取引において代金回収や商品の引き渡しのリスクを回避するための仕組みの1つで、輸入者側の銀行から発行される信用状に基づき、必要書類を呈示することで取引先銀行にて書類一式を買い取ってもらい、代金が保全されます。
一方、輸入者側は船荷証券(貨物受取に必要な権利証券)を入手し、貨物を受け取ることが可能となります。
ある機械の輸出案件で、商取引上の特殊事情と国の外為規制の兼ね合いで、 通常、お客様(輸入者)の取引銀行から当社へ直接発行頂くL/Cを、海外の貿易会社を中継することになりました。
所謂、「Transferable L/C(譲渡可能 L/C)」と呼ばれるもので、当社では実務経験がありませんでした。
当社の取引銀行のベテランの方へ相談しても、「最近実例がない」との回答でスタートの段階から八方塞がりの状態でした。
途方に暮れましたが、ここで処理が遅延すると納期に影響し、最悪、損害賠償に繋がりかねません。
銀行の方にもご協力頂き、私自身もTransferable L/Cについて参考文献を読み漁って、処理の全体像を把握することから始めました。
書類作成方法や期日など、専門英語がびっしり記載された要求事項の翻訳作業にも時間がかかりました。
Transferable L/Cに関しては、決済が海外の貿易会社→お客様と段階を踏んで行われるため、名義人変更に伴う書類の差し替えなど煩雑さも伴いましたが、苦手な英語と格闘しながら何とか無事に処理完了に漕ぎつけました。
今振り返ると至らない点ばかりだったと思いますが、自ら調べたり熱意を持って取り組むことが出来、良い経験になったと感じます。
財務主計部と聞くと、決められた仕事を期限内にこなす仕事というイメージが強いかもしれませんが、単調な仕事ではなく、自ら考えて進めていく仕事も沢山あります。
商社という業態上、世の中の変化による影響も多く、これまでにない取引がいきなり舞い込むことがあります。
営業の方が安心して取引を完遂できるよう、能動かつ自発的な行動を要する機会が多々ありますので、商社の財務や経理の仕事はとても魅力のある仕事の一つだと考えています。
働く上で大切にしていることは、周囲へ感謝することです。
経験と知識が増えていくと、責任ある業務も担当するようになっていきます。
そこでこれまでの過程や実績を、全て自身の実力によるものだと勘違いしてしまうと、井の中の蛙状態となり周囲が離れていきます。
自分が知らないということにすら気が付けていないような領域、知識をお持ちの方が相対的に多いことを忘れず周囲に感謝しながら謙虚に学ぶ姿勢が大事だと考えています。
また基本中の基本かもしれませんが、「相手の意図を正確に把握すること」を心がけています。 双方の認識ギャップで仕事が遅延し、コミュニケーションが重要なことを痛感したことが多くあります。
メールで相手に意図が伝わっていないと察した時には電話をしたり、分からなければ何度も質問したり、自身の回答が適切であったか一旦考えを寝かせることも大事だと思っています。
実力と人徳が備わり、周囲から頼られ必要とされる、そのような経理担当者になれればと思います。
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